むーびー・ぶるぶる・みゅーじっく

熱しやすく冷めやすい。映画とバイクと音楽と。

スズキ GSX250R 良いところはたった3つ 〜野獣の皮を被った羊〜





これまでのあらすじ



_特に理由も無く、バイクから降りた管理人『ぴすけ』であったが、通勤に使うという格好の言い訳を武器に3年の沈黙を経て、ついにリターンするのだった。 _



というわけで、ワタクシ『ぴすけ』がGSX250Rと1年過ごし、どう感じたのか、良いとこ、悪いとこも含め紹介していこうと思います。





なぜGSX250Rを選んだのか?





完全に見た目。





これにつきます。





GSX250R購入前は、バイクリターンするにあたり、これまで中型にしか乗ったことがなく、また大型を取得していたことから狙いは完全に大型バイク。



中でも、ヤマハのMT-7やカワサキのNinja650、スズキのSV650Xなどが候補に上がっていました。

GSX250Rについては、特に候補には上がっていなかったものの、レビューを読んだり、動画を見たりで「ほー中々良いバイクっぽいなー。でも大型がえーなー(ほじほじ)」みたいな感じでした。





そんなある日。





Ninjaを見にバイク屋を訪れた『ぴすけ』の目に飛び込んできたのは、エクスターカラーのGSX250R。



まさに一目惚れとはこのことで、一撃で購入を決めたのでした。







GSX250Rの3大良いとこ







①外観







GSX250R最大最強の良いとこは、そのルックスだと思います。



パン屋さんにて。



現在ではややレア感のある1眼ライト。

大型に間違われるぐらいのド迫力ボディ。

空を飛びそうなスポーティー感のある外観。



これらに加えて、エクスターカラーは悶絶もんのかっこよさです。





そして、写真より実物の方が良く見えるのは、スズキの仕様というか残念な部分です。









②ネバネバ走り





スペック上は24馬力、とライバルである他250ccフルカウル勢と比べ大きく劣りますが、 中々どうして粘りのある走りを見せます。



ドカンと来る加速感ではなく、グイーと車体を押し出す力は相当なものだと思います。



また、その押し出す力からエンストする気配が皆無。

実際に納車されてからエンストしたことは1度もありません。



間違って2速で発進しても、普通にいけるぐらい。



車体を倒す時も、軽快というよりは妙な粘っこさがあり、それが独特の魅力につながっている気がします。







③燃費





極悪燃費!



という面構えですが、その実恐ろしいほどの低燃費です。



片道15kmの通勤、たまにツーリングという使い方で、1リッターあたり30km〜35km走ってくれます。



タンクも大きく、1給油で400kmほど走るので、かなりのツアラーぷりですね。







GSX250Rの3大『う〜ん・・・』なとこ





①重い





車両重量181kgと250ccの中では重量級です。



重心が上にあるからか数字以上に重く感じます。

足つきも良い方ではなく、(誰が短足や)ヘタをすると400ccのバイクより立ちゴケに気を使います。



ただその分、安定感につながっているっちゃいるので、なんともいえないところ。





あと、モサーっという独特な旋回の仕方が嫌な人は嫌かも。







②回らない





250ccフルカウルといえばエンジンを回してなんぼという感じがしますが、いかんせんGSX250Rは回りません。



正確に言えば、一応回るけど、音だけで速度がまったく付いてこず、回す楽しさは無いといっでいいと思います。



先述の重さも相まって、回してガンガン攻めるんじゃい!という人には向いてないバイクですね。 



ただトルクはあるんで、実際のところ公道で1番速いのはこいつかもしれない・・・







③積載性





リアシートは小さく、積載性にはかなり苦労します。



リアシート裏に荷掛けフックをかけるためのヒモ(?)がありますが、小さくて使いにくく、タンデムステップとの距離も結構あるため、かなりデカめのツーリングネットじゃないと荷物が固定できません。



GSX250Rに限らず、最近の流行りっちゃ流行りなんですが、ツアラーぽい性格には反してる感があります。



バッグやケースは必須かな〜と。(ただ、トップケースはこのスタイルを壊しそうで中々手が出ない。しかし、その利便性に勝てる気がしない)







まとめ



獰猛そうな見た目はしていますが、その中身はビギナーさんいらっしゃい、色んなバイクを乗り継いだベテランさんも歓迎、とフレンドリーな性格を持つGSX250Rです。



スペック上の数字は低いものの、いざ走り出すと出足の良さと独特な旋回がクセになると思います。



生産終了との話もありましたが、排ガス規制に適応した新モデルが出るようで、今後も地味〜にスズキを支えていってもらいたいものです。





通信終わり





映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ネタバレ感想〜やっぱりあいつはかませ犬〜



おふざけ集団



ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(吹替版)









星★★★★★★★★★★10/10




◆3行あらすじ◆
銀河を救うのは
ちょっとワケありの
犯罪者集団





登場人物







ピーター・ジェイソン・クイル / クリス・プラット




別名みんなご存知『スターロード』

少年時代に母を亡くしており、形見のカセットテープを命より大切にしている。

ラベジャーズのヨンドゥに拾われ、育てられた。

陽気でアホっぽいが、いざという時に頼りになる。クリス・プラットのハマり役だと思う。







ガモーラ / ゾーイ・サルダナ




緑色の肌と赤紫色の髪を持つ、やたらと妖艶なゼホベレイ人。

両親をサノスにSATSUGAIされた上、養子に取られ、暗殺者として育てられた。

ゾーイ・サルダナは『アバター』で青色に塗られ、今作では緑色になった。







ドラックス / デイヴ・バウティスタ




身体が灰色のムキムキマッチョマン。

冗談や比喩がまったく通じない、まさに脳筋である。

妻と子どもをロナンにSATSUGAIされている。







グルート / ヴィン・ディーゼル




木のヒューマノイド「私はグルート」しか話すことができない。

相棒のロケットだけは彼と意思疎通ができる。

何気に戦闘力が高い。

3語しか話せないのに、声優にはヴィン・ディーゼル、吹き替えには遠藤憲一という豪華さである。







ロケット / ブラッドリー・クーパー

傭兵兼賞金稼ぎ。

元は人間だったが、実験改造を繰り返され、アライグマの姿になった。

口が悪く、悪知恵も働く。

本気かシャレかわからない冗談を言う。







ヨンドゥ・ウドンタ / マイケル・ルーカー




ラベジャーズのリーダー。

クイルの育て親、なんだかんだでクイルのことが大好き。

口笛で操る『ヤカの矢』の戦闘力たるや、相当なものである。







ロナン・ジ・アキューザー / リー・ペイス




今作のメインヴィラン

・・・のはずなんだが、妙に影が薄い。





感想




MCU随一の作品




すっかり作品数が多くなり、後追いが中々つらくなってきた感のあるマーベル・シネマティック・ユニバース(以外MCU)。

そんなMCUの入口として最適なのが今作ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーだと確信している。




理由は

①楽しいは正義 ②かわいいも正義 ③感動をあなたに

の3点だ。




①楽しいは正義




今作の特徴といえば、楽しいことだ。

OPが良い映画は名作の方程式通り、ピーター・クイルの過去をちゃちゃっと説明した後、謎の生物をマイク代わりに現在のピーターが歌ったり、踊ったりするところからワクワクが止まらない。

その後も、ガーディアンズがそろい踏みするところまでわりと駆け足で展開される。

生い立ちやヒーロー誕生を見せるのは、シリーズ1作目の定石であるが、前半丸々説明ということもよくあり、ややもすれば単調にもなりがちだ。

しかし、今作はさっさとチームを結成し、活躍を見せることで、目が離せない流れにしている。




②かわいいも正義




ガーディアンズの面々はかわいい。

アホで陽気なスターロードを始め、ツンデレなガモーラ、口の悪いあらいぐまロケット、空気の読めないアホ2号ドラッグス、樹木で何気に戦闘力の高いグルート。

それぞれに魅力があり、カッコいいだけではなく、かわいらしさを持つ。




③感動をあなたに




基本的にはアホアホ感なガーディアンズであるが、ふいに感動エピをぶっこんでくる。

サノスの養子ガモーラは、実親を当のサノスにSATSUGAIされているし、ロケットは実験の末誕生、ドラッグスも妻と子供を殺されている。

スターロードと母親とのエピソードは特にすばらしく、最終決戦でのガモーラと母がダブるシーンは胸にくるものがある。

グルートはよくわからんが、彼にもなにかしらあるのだろう。(たぶん)  







MCU随一のかませ犬

今作の大ボスは、ロナンである。

しかし、このロナン、インフィニティストーンを手にしているわりに、地味でMCU屈指のかませ犬感のあるキャラなのだ。

一応、ドラッグスをボコボコにするなど、強い描写をあるものの、なぜか強そうな感じがしない。

挙句の果てに、ラストバトルではスターロードのダンスに気を取られ、あっさりインフィニティストーンを奪われる始末だ。

悪役ながら不憫なキャラなのである。







まとめ




MCUの作品をまったく知らない人、また、老若男女問わず楽しめるので、入り口として最適だろう。

ちなみに今作は『最も死人の出た映画』としてランク1に君臨している。

これはラストバトルで、ノバ軍の飛行機8万機以上が爆発したのが大きな原因である。 ちょっとひいてしまうぐらいの死者数であるが、気にしてはならない。




通信終わり




映画『ワイルド・スピード/スーパーコンボ ネタバレ感想〜・・・ワイスピ?〜



違うそうじゃない



ワイルド・スピード/スーパーコンボ (吹替版)









星★★★★★★☆☆☆☆6/10




◆3行あらすじ◆
ハゲとハゲが
ウイルスを除去して
世界を救う





登場人物







ルーク・ホブス / ドウェイン・ジョンソン




アメリカ外交保安部捜査官。パワータイプ。

デッカード・ショウとは犬猿の仲で、顔を合わせるといがみ合ってばかりいる。

娘がいるが、相変わらず命知らず。







デッカード・ショウ / ジェイソン・ステイサム




元イギリス軍特殊部隊で元MI6エージェント。技タイプ。

母親の面会は欠かさず、妹との関係も修復しようとするなど家族想い。 







ブリクストン / イドリス・エルバ




元MI6エージェント。

ショウの同僚であったが、都合でショウに射殺され、サイボーグ化。

その姿は、さながら1人アベンジャーズ







感想







躍動するゲーハー




W主演のドウェイン・ジョンソンジェイソン・ステイサムの出演作といえば、派手なアクションと肉弾戦、80年代の脳みそ空っぽ映画を彷彿とさせる作品が多い。

安定感があり、どれもある程度は楽しめるものばかりだ。

反面、設定を変えただけの似たような作品も多く、どれがどの映画なのかわからなくなる危険性も持つのだ。

そして、今作も多分に漏れず、ハゲが暴れまくるものになっている。







安定の2人




アクションに定評のある両名であるからして、最初から最後まで絵面的には派手な展開が続く。

それに加えて、2人の喧嘩っぷりも面白い。

元来コメディが得意なドウェイン・ジョンソン仏頂面であるが、意外とコメディもいけるステイサムが言い合っているサマはそれだけでも笑える。

力の一号、技の二号みたいな感じでファイトスタイルが真逆なのも良い。

妹役のヴァネッサ・カービールックスも相まって、それなりに最後まで観れる。







中身は空っぽ




ストーリー的には、妹から殺人ウイルスを取り出して世界を平和に。ぐらいの薄っぺらいもので、基本的にはご都合主義の展開が続く。



主役2人は超人的すぎるし、無理やり力技で持っていくことも多く、人によっては「いやそれは・・・」とひいてしまうこともあるだろう。

昔のB級映画みたいなアホさも無い。

基本的には中身は空っぽで、特に何も残らない。




ワイスピではない




上記以外でも、重大な欠点が1つ。




それはワイルド・スピードではないことだ。




ワイスピシリーズといえば、車オタが泣いて喜ぶ車たちが派手なカーアクションを繰り広げることで有名だ。

一方、今作もカーアクションが無いわけではないが、おまけ的な感じであるし、そこまでグッとくる車種ではない。

スピンオフ的な立ち位置を取っているとはいえ、仮にもワイルド・スピードを名乗っているのだから、もうちょい欲しかったところ。



個人的には90年代の日本車が見たかった。







サモアのシーンはアツイ




ホブスのサモアに里帰りするところは文句なし。

が無い状況で、部族に伝わる武器を使って闘うのも良いし、なにより戦闘開始前のハカには心躍るものがあった。

※ハカとは、ラグビーニュージーランド代表等で見られる民族の踊りみたいなやつ。

まとめ

ワイルド・スピードシリーズということを気にしなければ、そこそこ楽しめる作品に仕上がっている。

というか、ドウェイン・ジョンソンとステイサムの両名が並んでいるだけで、十分お腹いっぱいになれる。




通信終わり




ロード・オブ・ザ・リング〜やっぱり名作〜



でも長すぎ



ロード・オブ・ザ・リング (吹替版)



ロード・オブ・ザ・リング 原題: The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring
2001年公開 ニュージーランド/米映画 監督スティーブン・ジャクソン
出演 イライシャ・ウッド イアン・マッケラン ヴィゴ・モーテンセン ショーン・アスティン







星★★★★★★★★☆☆8/10




◆3行あらすじ◆
小人とその仲間たち
不思議な指輪を捨てるため
遠いお山に行ったとさ






登場人物






フロド・バギンズ / イライジャ・ウッド




小さき人々、ホビット族。

勇気に満ち溢れ、賢く、かつ優しい。

ひょんなことから指輪を手にする。

指輪の力に負けそうで負けない鋼のメンタルを持つ。






ガンダルフ / イアン・マッケラン




魔法使い。人間のように見えて、実は人間ではない。

後に白くなるが、なにが変わったのかはよくわからない。

花火がうまい。






アラゴルン / ヴィゴ・モーテンセン




人間。剣の達人。

王の末裔であるものの、本人は意に介さず、さすらい人を続けていた。

心が強く、指輪を持てそうな雰囲気であるが、やっぱり無理らしい。






レゴラス / オーランド・ブルーム




エルフ。弓の名手。

冷静沈着で、狙った獲物は外さない。

至近距離でも弓矢を用いることから、並々ならぬこだわりを感じる。






ギムリ / ジョン・リス=デイヴィス




ドワーフ。斧の達人。

単純で激昂しやすいが、勇敢で恐れを知らない。

ジョン・リス=デイヴィスは185cmの大柄な体格であるが、ホビット族と変わらない身長(120cm程度)を演じた。






感想




ツカミはバッチリ




オープニングから指輪の説明がこれでもか、というばかりに丁寧に行われ、指輪の凄さとヤバさがハッキリと伝わってくる。

ホビット庄での暮らしも楽しそうで、自分もあそこで暮らしたい。

いや、やっぱりめんどくさそうだからいいか。 特に大きな見せ場は無いが、しっかりと作り込まれており、退屈せずに観ることができる。




ホビットがしっかり小人に見えるのがすごい。不思議。

初見当初、イライシャ・ウッドが本当の小人症だと思い込んだぐらいだ。

撮影では、遠近法や背の低い(高い)代役を使ったようで、カラクリを知っていてもあまりに自然で驚かされる。




ホビット庄から出たご一行の元に、徐々に仲間たちが集結していく。

こういうパーティーが組まれていくさまは、やはりワクワクする。

剣のアラゴルン、弓のレゴラス、斧のギムリのトリオは、そのルックスや性格も含めて創作界随一であると思う。






モリアの坑道を行こう




この映画のハイライトは、モリアの坑道を行くシーンであろう。

ビオランテもどきの怪物、大量のオーク、そして悪鬼バルログ

ファンタジーの住民たちが旅のご一行を追い詰めていく。

非常に熱いシーンの連続なのだが、バルログが自滅しているようにしか見えないのは、私の心が汚れているからなのだろうか・・・






too long....




ロード・オブ・ザ・リングは、第1作目から名作と呼ぶにふさわしい作品だ。




しかし、一つ難点がある。




長い。




ドラマ性は高く、要所要所で燃えるシーンはあるものの、妙に画が地味であるし、特に前述のモリアの坑道以降はそれに拍車がかかる。



原作『指輪物語』を丁寧に描くと、こうなるのだろうが、特別ファンでない人間にとっては後半は眠気との闘いになるのだ。




かといって、いらないシーンがあるわけでもなく、そこが難しいところである。






まとめ




映画史に残るシリーズである『ロード・オブ・ザ・リング

ふと思い当たり、シリーズを制覇する気になったのだが、その長さに若干のとまどいを覚えつつある今日このごろ。

少しずつ進めていこうかと思う。




通信終わり

サイコ・ゴアマン〜少女と悪魔の心温まるストーリー〜



すごいぜサイコ・ゴアマン



サイコ・ゴアマン(字幕版)



サイコ・ゴアマン 原題: PG: Psycho Goreman
2021年公開 カナダ映画 監督スティーヴン・コスタンスキ
出演 ニタ・ジョゼ・ハンナ オーウェン・マイヤー アダム・ブルックス アレクシス・ハンシー他







星★★★★★★★★★★10/10




◆3行あらすじ◆
悪魔と呼ばれしPG
よりも怖いのは
人間の少女でした。






登場人物




ミミ / ニタ = ジョゼ・ハンナ




ある意味本作の主人公。

どんな悪役も彼女にはかなわない、そのクレイジーぷりは映画歴史上屈指である。

演じるニタ = ジョゼ・ハンナこの映画が初出演、初主演だそう。お、おそろしい・・・






ルーク / オーウェン・マイヤー




ミミの兄。

完全に妹の勢いに負けており、不遇の時間を過ごす。

わりと常識人なのかと思いきや、サイコ・ゴアマンを見てもさほど驚かない。この兄にして、あの妹ありである。






グレッグ / アダム・ブルックス




ミミとルークの父。

怠けもので、すぐに仕事をさぼろうとするクセにそのことを指摘されると、不機嫌になるドクズ。

ある意味こいつもサイコ。






スーザン / アレクシス・ハンシー




ミミとルークの母。

夫グレッグとは違い、働きもの。

なぜグレッグにひかれたのかは謎。







サイコ・ゴアマン

とある惑星で奴隷として働いていたが、謎の石の力によりパワーアップ。

皆殺しによる皆殺しを経て、封印された。

ドラムやラップもいける憎いやつ。

悪魔と呼ばれている。







大人の戦隊ヒーロー




この映画、予告編がすべてだ。



予告編が気に入れば映画全編気にいるだろうし、逆もまたしかりである。

サイコ・ゴアマン改めPGをはじめとして、キャラクターたちの造形がすばらしい。

幼い頃に見た特撮ヒーローたちの怪人たちは、これぐらい不気味だった。(ように感じる)

気持ち悪さのなかにも、かっこよさやカワイさが入り混じり、さらに安っぽさも入っている。




ストーリー的には、

**サイコ・ゴアマン起きる

敵を倒すうちに少女ミミとの友情が芽生える **




というめちゃくちゃシンプルな構成。




ちなみにサイコ・ゴアマンは悪魔で完全なる悪、敵役の天使もカルト教のようで、こちらも正義とはいえない感じ。




少女ミミに関しては今作、どころか全映画含めても随一のイカれっぷりで、傍観している宇宙人どもが比較的常識人という状態なのである。

後半ややダレるとはいえ、終わりまで駆け足でサッと観ることができる。

なんだったらダレるポイントもB級感を増すために、ワザとやってる感も。

クレイジーボールが理解不能なのはお約束なので、気にしないでいい。

B級ホラーにありがちな、お色気シーンも最後までまったく無かったというのも、まさに特撮で良いポイントだ。(残念なポイント?)

さらに、エンドクレジットでのタイトルが映るシーンなど、もろに80年代特撮オマージュだろう。







あふれる日本愛




全体的に漂う特撮の香りから日本への愛情が感じられる。

敵キャラがおもむろに日本語を話し出したときには驚いた。

しかも洋画にありがちな、たどたどしいものではなく、完璧な日本語。 どうやら、黒沢あすかさんが声優を務めているそうな。

現地で適当に募集すればよいものの、わざわざ日本人女優に声をあててもらっていることからも好感度が高い。







アゴ




子供でも観れそうな雰囲気であるが、ゴアシーンは多め。

PG12指定ではあるので、そこは親の良識が問われるところだ。

ただ、生々しいものではなく、作りもの全開なゴアさなので、個人的には観せても問題ないと思う、、、知らんけど。







少女ミミ




この映画の最大の魅力は、サイコ・ゴアマン・・・ではなく、少女ミミだ。

サイコ・ゴアマンを恐れるどころかアゴで使い、実の兄にはSATSUGAI予告、しまいにはキリストの十字架をへし折るなど、まさに神をも恐れない。(キリスト圏でこのシーン大丈夫なんだろうか・・・)

なんせ笑顔がちょー怖く、演じる子役ニタ = ジョゼ・ハンナが心配になるほど。

狂気まみれの彼女は、作中誰よりもサイコなのだ。

どう考えてもサイコゴアマンは悪なのだが、ミミに振り回され、なぜか良いやつに見えてくるのが不思議。







衝撃のラスト




ネタバレ注意(ただし大勢に影響なし)




ミミたちとの触れ合いにより、T2のシュワ氏よろしくすっかり人の心を持ったサイコ・ゴアマン。

あれほどまでに殺したがっていたミミたちには手を出さず、サイコ・ゴアマンは自由の身に。

一方主人公家族も自分たちさえよければ、あとは知らんとばかりだ。

お父さんが何度も重ねて言った『他の人を殺させない』約束を(ミミが)忘れているのもしっかりと回収されている。







まとめ




B級感全開、ゴアシーンもたっぷりで苦手な人は受け付けないだろうが、好きな人はとことん好きだろう。

特撮愛にあふれた傑作だ。




通信終わり




映画『ラストナイト・イン・ソーホー』ネタバレ感想〜おもてたんとちがう〜



アニャがあにゃにゃにゃ



ラストナイト・イン・ソーホー (吹替版)



ラストナイト・イン・ソーホー 原題: Last Night In Soho
2021年公開 米映画 監督エドガー・ライト
出演 トーマシン・マッケンジー アニャ・テイラー=ジョイ マット・スミス マイケル・アジャオ他







星★★★★★★★★★★10/10




◆3行あらすじ◆
田舎っ娘が
都会のロンドンで
タイムリープ





登場人物




エロイーズ・ターナー / トーマシン・マッケンジー



愛称エリー。ファッションデザイナーになるため、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションに入学した。母親が自殺しており、ときおり彼女の幻影が見える。





サンディ / アニャ・テイラー=ジョイ



エリーの夢に出てくる女性。歌手志望だったが、恋人ジャックに騙され、売春婦のような状態になってしまう。

映画には関係ないが、マッケンジーとアニャの検索画像のトップが微妙な顔なのはなにかの陰謀なのだろうか・・・





ジャック/マット・スミス



1960年代のナイトクラブの女性をまとめる。サンディの恋人兼ヒモ男。









感想





なんかイヤだな、イヤだな〜



軽快なOPから打って変わり、エリーがロンドンのファッション学校に入学してからはイヤ〜な感じ。

ルームメイト『ハリケーン・ジョカスタ』(笑)は、自己顕示欲バリバリの遊び人で、田舎から出てきたエリーを完全にバカにしてくる。

母親が自殺した、というエリーに対し、本当か微妙なところだが「自分はおじが自殺した」と不幸マウントをかます始末。

周りとも馴染めず、パーティ中でもヘッドホンをかぶり、自分の好きな60'sの音楽を聴くエリー。この辺はマイノリティーな学生生活を送った筆者にとって痛いほど共感できるシーンである。



そんなこんなで寮から脱出し、念願の1人部屋を借りることになったエリー。

引越し初日に不思議な夢をみる。

60年代のロンドンにタイムリープした彼女は、『サンディ』になっていたのだ。

ここでのダンスシーンは必見。

エリーとサンディがカメラから見切れるごとに入れ替わり、非常に美しい仕上がりとなっている。(目の保養である)





ショービジネスの表と裏



ジャックに騙され、売春婦のようなことをさせられるサンディ。

夢見る少女がこういった形で搾取されるのは、映画や小説などでよく見る光景だ。

実際のところはわからないものの、人権など存在しなかった、ひと昔前は当たり前にあったであろうことが想像できる。

現在のAV新法はやりすぎとしか思えないが、こういった性的搾取はどんどん撲滅してもらってかまわない。



予告だけではちょっと怖そうではあるものの、オシャレそうな映画であるし、女性が主人公ということもあり、性的搾取と知らずに観てしまう女性は多そうだ。

描写がリアルなこともあり、セカンドレイプにつながりそうな気がしないでもない。

あと、後半のサイコ感にひくかも。





巧みな誘導



思いっきりネタバレ



エリーが実際にタイムリープしているのか、はたまた妄想なのか、だんだんわからなくなってくるのが巧みだった。

実生活では都会にやられ、ストレスフルな生活を送るエリー。

現実でマネキンを映し、その影響で幻影にのっぺらぼうなおっさんが登場していることを暗示させたりと、ただただエリーの頭がおかしくなっているだけのように見せるふしがある。

どう着地させるのか、まったく読めなかったが、あのラストでの展開には驚き。





まとめ



ストーリーがよく、音楽も文句なし。

特に60'sが好きな人にはたまらないだろう。

主演の2人もキレイでかわいい。(ここ重要)

自分の中ではハードルが高かった作品だが、見事に越えてきた。



通信終わり



映画『キンダガートン・コップ』ネタバレ感想〜ターミネーター保育園へ〜



最恐は保育園児



キンダガートン・コップ HDニューマスター/日本語吹替W収録版 [Blu-ray]









星★★★★★★★★★☆9/10




◆3行あらすじ◆
黙れ!
黙れ!
黙れ!





登場人物




ジョン・キンブル / アーノルド・シュワルツェネッガー



ロス市警の鬼刑事。犯人逮捕のためなら手段を選ばない。子どもが大嫌いにも関わらず、証人探しのため、保育園に潜入捜査することになった。本人は楽勝だと豪語するが・・・





ジョイス・パルミエリ / ペネロープ・アン・ミラー



キンブルが担当する園児ドミニクの母親で、同園(小学校)の教師。キンブルに気がある。





フィービー・オハラ / パメラ・リード



今回の捜査でキンブルの相棒となった。 前職は教師だったため、潜入捜査をする予定だったが、体調不良によりモーテルで待機することに。





カレン・クリスプ / リチャード・タイソン

麻薬密売組織のボス。キンブルに追いかけまわされている。元妻との子どもを探している。





感想



シュワ氏の隠れた名作

80年代を代表する筋肉系アクションヒーロー、シュワルツェネッガー

そのシュワ氏がアクションだけではダメだと思ったのか、やたらドラマやコメディものに出演していた時期があり、今作もその内の一つである。

演技ができないと言われたシュワ氏であるが、なかなかどうして、保育園の先生になった刑事をコミカルに演じ切った。

というよりも、演技のぎこちなさが初めて先生をするぎこちなさに上手く作用した部分もあるかもしれない。

ストーリーはわかりやすく、ほどよい笑いとほのぼの感、シュワ氏らしいドンパチもあり、最後はハッピーエンドという王道中の王道。

コマンドーターミネーターといったアクションものよりおとなしいが、特に小難しいところはなく、家族や恋人とも楽しめる作品に仕上がっている。





まとめ



キレイにまとまっており、癖も少ないので、逆に書くことがなくなってしまった。

よっぱどアクションが苦手という方を除いて、誰にでもオススメできる作品であることは間違いない。



通信終わり