むーびー・ぶるぶる・みゅーじっく

熱しやすく冷めやすい。映画とバイクと音楽と。

映画『スーパー!』ネタバレ感想〜せつなさよりも遠くへ〜



サイコパス&サイコパス



スーパー!(字幕版)



スーパー!原題: (Super)
2010年公開 米映画 監督ジェームズ・ガン
出演 レイン・ウィルソン エレン・ペイジ ケビン・ベーコン







星★★★★★★★★★☆ 9/10




◆3行あらすじ◆
悪党は許さない
普通のおっさん
最弱ヒーローここにあらわる





登場人物




フランク・ダルボ / レイン・ウィルソン

今作のヒーロー『クリムゾンボルト』 ダイナーでシェフとして働く。気弱でうだつがあがらず、妻から愛想を尽かされている。

妄想癖があり、神からのお告げを受けたとしてヒーローになる決意をする。しかし、元来ヒーローにはさほど興味はなかったりする。

いわゆるサイコパス


リビー / エレン・ペイジ

相棒『ボルティー』 アメコミショップで従業員。 そこでフランクと出会い、相棒に立候補する。 車を傷つけられただけでSATSUGAIしようとする等、ヤバさは映画界でも屈指。

合法ロリ女優『エレン・ペイジ』の魅力(?)炸裂で、彼女一のはまり役といえる。




サラ・ヘルジランド / リヴ・タイラー

フランクの妻。 薬中である。フランクに嫌気がさし、ドラッグの元締めであるジョッグの元へ。




ジョック / ケヴィン・ベーコン

ドラッグの元締め。 計算高く、目的達成のためならば手段を惜しまない。

演じるのは、みなさんご存知どこにでもあらわれる『ケヴィン・ベーコン







感想



ヒーロー・・・?



まず始めに、ヒーローものではあるが、まかり間違っても家族や恋人と観てはならない。 主人公クリムゾンボルトは特殊能力を持っていない。

それだけならば、バットマンもそうであるが、ぽっちゃりで運動能力に秀でているわけでもなく、どちらかというとポンコツアメリカではナードに属する人間である。

見た目もイケておらず、それはヒーローになった後も変わらない。

絶妙にダサいコスチュームに身を包み、レンチ で頭を殴りつけるだけ、というまったくヒーローらしからぬヒーローなのである。







容赦なしのグロ表現



ホラーにありがちな、内臓でろ〜んは無いものの、生々しいグロが特徴的。

レンチでどついたり、車に轢かれたりとシンプルに痛そう、そして、痛みがなんとなく想像できそうな描写が人を選ぶかなと。

エロに関しては、おっぱいは見せませんが、合法ロリエレン・ペイジ』のブラジャー姿や騎乗位を見ることができます。ただし、サイコパスが過ぎるので、エロさ皆無。(それが良いというのならば、それはそれでいとおかし)







正義とは?



最初こそ薬を売ったり、ひったくりをしたりなど、悪い人間をターゲットに暴力を振るうフランクだが、途中からエスカレート。

列に割り込んだだけのおっちゃんを鈍器で殴りつける、マイルールにあふれたヒーローとなる。

そう考えると、正義とは主観的なもので、人それぞれ基準が違うということを改めて認識できた。

野原ひろしも正義の反対はまた別の正義と言っているしね。







せつないラスト



通常のヒーローであれば、ヒロインを救い出しめでたし、めでたしとなるところだが、この作品はそうはならなかった。

妻は自分のもとを離れ、別の男と再婚。

その子どもからは感謝の手紙と絵。

一歩間違えれば、発狂もののシチュエーションであるが、我らがフランクは満足げである。

自信を持てず、自分には価値が無いと思っていたフランクにとって、誰かに感謝されることこそ最大の幸せなのだうか。

そしてそれは、命がけで奪い返した最愛の妻より大事なものなのだろうか。

非常にせつない展開だが、これはこれでハッピーエンドといえる。







たぶんタイトルが悪い



非常に良い作品だと思うのだが、あまり知名度はない気がする。

レンタルショップにもなく、配信もあまりされていない印象だ。

検索しても、近隣のスーパーマーケットが出てくるばかり。

『映画』とつければよいのだろうが、なんか損している気がする。




まとめ

この映画に関してはラスト。

とにかくラストシーンのなんとも言えない感動を味わうためだけに、それまでがあると言っても過言ではない。




通信終わり