映画『Mr.ノーバディ』ネタバレ感想〜ジョン・ウィック+イコライザー+97時間
〜冴えないオッサンにはご注意〜
星★★★★★★★★★☆9/10
昔の栄光を取り戻す
感動ストーリー(嘘)
登場人物
ハッチ・マンセル / (演)ボブ・オデンカーク
本作のケンカを売ってはいけない人。普段は会計士をしている。朝のゴミを出し損ね妻に失望され、息子にも相手にされていないなど、風貌含めて冴えないオッサン。なぜか娘には好かれている。政府から依頼を受け、かなり危ない仕事をしていた過去がある。
ユリアン・クズネツォフ /(演) アレクセイ・セレブリャコフ
ロシアン・マフィアのボス。極悪非道で簡単に人を殺す。ハッチがユリアンの弟に手を出したため、ハッチと家族を狙うことに。歌って踊れるマフィアである。
デイビッド・マンセル /(演) クリストファー・ロイド
ハッチの父。元FBI捜査官。現在は老人ホームでテレビを見ながら寝るだけの生活を送っている。ドクっ!ドクゥッ!
感想
舐めてた相手が実は強かったみたいな話。最近、よく見かけるパターンではあるが、やっぱり面白い。
まずオープニングから最高。主人公・ハッチの冴えない日常をモンタージュで紹介する。判で押したように、まったく変わらない毎日であり、彼が何かに抑圧されているのも伝わってくる。とても印象的なオープニングで、これからどうなるのかという期待感もモリモリマシマシ。
いい映画というのはしょっぱなから心をつかんでくるものだ。
強盗に侵入されるシーンでは『ついに本領発揮か?』と思わせて、あっさり金品を献上。息子にまであきれられてしまうのだった。
しかし、この出来事をきっかけにハッチは動く 。
娘が大事にしていた『猫ちゃんのブレスレット』が無くなっていたのだ。
キレる理由としてはよくわからんが、人間やる気になるのはふとしたことがキッカケになるものだ。
あっという間に強盗の家を突き止めるハッチ。(その間に出会う人から「あなたは伝説の・・・」みたいなニオイを醸し出すのが良い)
だが、せっかく強盗にたどり着いても肝心の『猫ちゃんのブレスレット』は手に入らず怒りのハッチ。
その怒りを帰りのバスで出会ったチンピラどもに炸裂させるのであった。
チンピラどもは八つ当たりぎみにボコボコにされるので、若干かわいそうな気もするが、そこはヨシとしよう。
覚醒したハッチ
チンピラどもの中にロシアンマフィアの弟がいたことで、バスでの一件以来、狙われるハッチとその家族。わりとリアリティのある雰囲気だったので、家族殺されるからの完全覚醒になるかと思いきや、そこは大丈夫でした。
ジョン・ウィックのようなガンアクションでもなく、イコライザーのような完全無欠感もない、というのが主演の風貌にもあっていたし、後半のカタルシスにつながっていたと思う。
クライマックスの殺戮ショーでは、ただのボケ老人と化していたハッチの父デイビット(exドク)も参戦。
嬉々としてショットガンをぶっ放すその姿には、笑いを禁じえない。
なんだったらジジイ主演で一本撮れるのではないだろうか。
まとめ
まとめると、何も考えず、ただぶっ殺すのを楽しむ映画。
80年代にこんなの多かった気がする。
リアリティのあるアクションで、ややグロいところもあるので、苦手な人は要注意だが、平気な人はかなり楽しめる作品だ。
通信終わり